看護師不足の中野区なら超高待遇の求人も!?
中野区内の一般病院にある病床数を合計すると1,724床。もし看護師配置基準7:1を満たすならば、病床数20以上の病院だけで常時246名、3交代分では738名の看護師が必要になります。これはもちろん病棟勤務だけの数なので、実際にはオペナース・外来担当なども必要。さらに診療所・訪問看護の仕事に従事する看護師を加えれば、必要な看護師の総数はある程度の規模になるでしょう。
314,058人という中野区の人口を考えれば、地域医療を守るためにかなりの看護師が必要なのは明白。全人口を区内の全病院に均等に振り分けたとすると、1病院あたり約2万8,000人を診る計算になりますから、その忙しさと人手不足は想像を絶します。地域医療のもう一つの担い手である診療所が331院にも上るのは、その証拠かも知れません。しかし、そんな状況だからこそ超高待遇で看護師を募集している病院も多いわけですから、中野区内で転職先を見つけるのは難しくないと思います。
ただ、中野区の病院11院の中には警察病院や、宗教法人の運営する立正佼成会付属佼成病院なども含まれており、一般の求人を出している病院はもう少し少なくなりますので、転職活動に際してはご注意ください。
中野区の選り抜き看護師求人まとめ
高齢者医療に注力する中野区の看護師求人事情
-
- 病院数
- 11ヶ所
- 診療所数
- 331ヶ所
- 高齢者人口
- 61,221人
- 後期高齢者人口
- 31,979人
※2013年2月時点のデータです
高齢者の比率自体は19%台半ばに留まっており、23区の平均とほぼ同等。しかし、人口自体が31万4,900人と多いため、高齢者人口はかなりの規模になります。
高齢者人口が多いためか、中野区は高齢者の孤独死が大きな問題になっており、2011年4月に全国初の条例が施行されたことで話題になりました。
その内容は、高齢者のみの世帯および障害者について、一定の個人情報を町内会・自治会・民生委員・警察署・消防署などに開示するというもの。個人情報保護という近年の流れに逆行する政策であるため、かなりの批判もありましたが、地域のネットワークで高齢者を守ることを重視するため最終的に施行されました。2004年に活動開始となった中野区の“高齢者見守り支援ネットワーク”をさらに押し進めたものといえます。
中野区は今後も高齢者比率が大きく上昇していくと予測されており、高齢者を守るために地域を挙げた取り組みが行われていくようです。こういった傾向から、中野区では今後、高齢者ケアの看護師需要が高まっていくと予想できますね。
-
未成年の少ない中野区!小児科は厳しい!?
人口ピラミッドを見ると分かりますが、中野区は全国平均と比べて14歳以下の年少人口比率が少なくなっています。具体的には日本全国の年少人口比率が13.3%なのに比べ、中野区では8.5%という状況。実際、少子化対策には苦戦しており、合計特殊出生率は0.77と23区で4番目に低い値を記録したこともありました。また、区議会議員の稲垣氏が中野区内にある東中野小学校の2009年卒業生がわずか28名だったことに危機感をあらわにしていたりと、少子化を危惧する声が非常に強い地域といえそうです。
一応23区ということで15歳までの医療費が実質的に無料だったり、一定の妊婦支援があったりと様々な子育て支援が行われていますが、他の区に比べると「子育てをめぐる環境があまり整っていない」という意見もあるようです。
今の状態が続けば、ファミリー層や未成年の増加はなかなか望めないと思います。小児科志望の看護師さんにとっては、少々厳しい事実と言わざるを得ません。
-
中野区の医療市場は上々!
中野区は、幅広い疾病に医療費助成を行っています。1類・2類の指定感染症をはじめ、光化学スモッグが理由の健康障害、予防接種による健康被害、大気汚染、アスベスト被害等々など助成対象となる疾病は多く、その数は13項目以上。中野区が医療のためにかなりの規模の予算を投入していることが窺えますね。また、東京23区全域で行われている15歳以下の児童医療費全額助成に加え、18歳未満の子供を持つ1人親家庭に対しても自己負担分の全額を補助しています。
ここから推測できるのは、中野区が大規模な予算を投じるのに値するだけの医療規模を持っているということ。これは、看護師の需要という意味でもポジティブな状態と受け取って構わないと言えるでしょう。
求人チェックポイント!中野区の看護師事情
- 孤独死を防ぐための条例など高齢者保護に注力する中野区では高齢者向け診療科が有利!?
- 未成年人口が10,869人と少なく子育て支援の弱い中野区…小児科志望の看護師は厳しい面も?
- 中野区は保険福祉関連だけで年間340億円以上を投入!これなら病院経営も安泰!?
- 警察病院など特殊な運営体制の病院もあるため転職活動の際は要注意!