看護師事情をチェック!荒川区求人探しの基本

荒川区の病院にある病床数を合計すると、1,540病床となります。この数字自体はお世辞にも多いとは言えません。診療報酬7:1の配置基準を満たすために必要な看護師の人数は200人ちょっと。全て3交代制だとしても600人程度で、病棟勤務以外の病院看護師や診療所、そして老人ホームなどの看護師需要をプラスしても、それほど大きな人数にはならないでしょう。
ただ、それにも関わらず荒川区の看護師不足は深刻。付近の墨田区・葛飾区と共に区東北部医療圏全体が医師・看護師の不足に悩まされています。区中央部が7,830人、区南部が2,573人、区西北部が3,600人の医師を抱えているのに比べ、区東北部は1,877人に留まっていることがその証左です。人口は23区の2次医療圏で4番目に多いのに、医療従事者が最も少ないというのは明らかに問題があります。しかし、裏を返せば看護師需要が高いということですから、転職先を見つけることは困難ではないはず。転職を目指している看護師さんにとってはむしろチャンスといえる状況です。荒川区内の比較的有名な病院といえば、病床数495床を誇る東京女子医科大学東医療センター、141床を有する西日暮里の関川病院、153床を備えた町屋の荒川病院などが挙げられるでしょう。

荒川区のオイシイ看護師求人一覧

荒川区の求人事情~区東北部医療圏の看護師不足が深刻!

  • basic data
  • 病院数
    15ヶ所
    診療所数
    163ヶ所
    高齢者人口
    45,730人
    後期高齢者人口
    22,258人

    ※2013年2月時点のデータです

荒川区は、葛飾区・足立区とともに区東北部医療圏となっています。23区の2次保健医療圏は、区中央部、区南部、区西南部、区西部、区西北部、区東部、そして区東北部の7つに分かれているのですが、その中で区東北部の医師数はダントツに少ないのが現状です。平均して1つの医療圏で3,658人の医師がいるにも関わらず、区東北部の医師数は1,877人。人口10万人あたりの医師数でも150.2人とやはり最下位です。区中央部の人口10万人あたり医師数が1,104人に上るのと比較すれば、その少なさは一目瞭然。
しかも、驚くべきは区東北部の一般病院数が23区の2次医療圏で2番目となる77院に上ること。これだけの病院があるのに医師数が僅か1,877人では、充分な医療を提供できるはずがありません。ただでさえ、もともと人口の多い23区では人口あたりの医療従事者が慢性的に不足気味。おとなりの墨田区では、当直医が1人しかいない病院が妊婦の受け入れを拒否し、結果的にたらい回しにされて死亡するという痛ましい事件もありました。同じ二次医療圏に属する荒川区としても、決して対岸の火事とは言えないのです。

  • 荒川区では今後高齢者が爆発的に増えていく!?

    現在、荒川区の全人口に対する65歳以上の人口は22.1%に上ります。この数字を高齢化率と呼び、少子高齢化がどれくらい進んでいるかを測る指標となっているのですが、現状では日本全体の高齢化率と同程度に留まっています。しかし現状の人口ピラミッドを見てみると“間もなく高齢者となる年齢層”の60~64歳人口が多く、このまま行くと高齢化率が急上昇してしまうリスクを抱えているわけです。これについては全国的に同じような傾向の都市が多くありますが、荒川区もご多分に漏れず高齢化の波がすぐそこまで来ているといえます。
    将来的な安定雇用を考えると、高齢者外来を設置している病院、訪問看護ステーションといった高齢者向けの仕事が良いかもしれません。

  • 荒川区では今後高齢者が爆発的に増えていく!?
  • 荒川区の人口分析から見る医療事情
  • 荒川区の人口分析から見る医療事情

    また、荒川区は区内から外へ通勤する人口が多く、逆に荒川区に通勤する外部の方が少ないのも特徴。また、夜間人口が昼間人口を上回っており、2005年のデータでは昼間人口184,021人に対して、夜間人口191,163人となっています。
    23区では通常、会社や学校に通うため流入してくる昼間人口のほうが多くなるのですが、荒川区はその逆。中には千代田区のように夜間41,683人に対して昼間853,382人というような区もある中、荒川区は夜間人口の方が多いというベッドタウン的傾向を示しています。
    居住人口が多いということですから、地域医療を守る上で看護師の人材確保は重要。病院だけでなく病床数19以下の診療所で働くのも良い選択肢だと思います。病院数15院、診療所数163院という荒川区は、確かに医療機関の数が多いエリアではありません。しかし慢性的な看護師不足が続いていることを踏まえれば、転職先を見つけることは充分に可能でしょう。

看護師転職のポイント!荒川区の求人事情まとめ

  • 人口20万人に対し病院数は15院!1院あたり13,000人以上を診る計算なので、各病院は超人手不足!
  • 荒川区の属する区東北部医療圏は医師数が都内最下位…人手不足の今、転職戦線は超売り手市場!?
  • 高齢化率が22%とお年寄りが多い荒川区!高齢者外来・老人ホームなどへの入職が有利!?
  • 夜間人口が20万超の荒川区!居住人口を考えればクリニックでの看護師需要も充分に見込めます!

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