看護師求人の根幹を成す病棟勤務ナース
- 病棟看護師といえば、看護師のもっともスタンダードな働き方です。診療報酬を決定する看護師配置基準というのも、この病棟看護師を“病床の数に対して何人配置するべきか”という値を基にしています。どの病院に何人の看護師が必要なのかを容易に算定できるので、地域の看護師需要がどの程度かを推測する場合にも、病棟看護師の必要人数から考えます。
そもそも、日本の医療体制は病床数をもとに考えられており、各都道府県の設定する2次保健医療圏ごとに基準病床数が定められ、その数値から各地域に必要な医療従事者の人数を算出しているほど。看護師需要を考える上で、病床数に基づく病棟看護師の必要数が重視されるのは当然の話です。ちなみに、都道府県の医療計画では、病床数19床以下の診療所については療養病床だけを算定対象としています。そのため、診療所の一般病床が存在することを加味すると、実際には基準病床数から概算されるより多くの病棟看護師が必要になるといえます。さらに、実際の医療機関では手術室勤務や外来担当も必要ですし、地域医療では訪問看護ステーションや老人ホームで働く看護師も必要。現実的には、病床数から予測されるよりずっと多くの人材が必要になるのです。
病棟看護師の現在~求人事情との関連は!?
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- 配置基準(一般)
- 7:1,10:1など
- 配置基準(療養)
- 20:1など
- 配置基準(精神)
- 10:1,13:1など
- 病棟看護師は、ナースのもっとも一般的な働き方ですので、あえて業務内容について説明する必要もないでしょう。採血やリネン交換の知識は、皆さんとっくにご存じのはずですから。そこで、こちらではまず病床に関する知識をおさらいしてみたいと思います。
ただ、ひとくちに“病床”と言っても、現在の医療法では、病床には一般病床・療養病床・精神病床・感染症病床・結核病床の5種類の区分が存在します。このうち療養病床は、“慢性期疾患を扱う病床”を設置するため、1992年に療養型病床群として定義された物の発展形。2001年の第4次医療法改正で、それまで“その他の病床”としてまとめられていた物が、急性期の一般病床と慢性期の療養病床という形で完全に区別されることになり、新たな病床分類として誕生しました。ちなみに、療養病床には、医療保険給付で入院する医療型療養病床と、介護保険給付で入院する介護型療養病床の2種類が存在します。ただ、介護型については医療および看護を受ける必要性の少ない患者が、介護保険の給付を受けながら長期入院するという悪習の原因になっているとされており、2017年度をもって廃止される予定になっています。なお、療養病床は、急性期の一般病床より医療・看護の必要性が低い患者を対象としているため、看護師配置基準も低く設定されています。患者の医療区分に応じて、看護職員と看護補助者を合わせて15:1、25:1、20:1といった基準を適用。7:1や10:1といった配置基準が当たり前の一般病床に比べると、かなり緩い基準になっているわけですね。
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現状の看護師不足では、療養病床の配置基準さえ満たせない!?
療養病床の25:1や20:1といった配置基準ならば、200床といった規模の病棟でも常時10名程度の看護師がいれば良いので、簡単に基準をクリアできそうなものですが、現実はそうはいきません。冷静に考えれば、もっとも患者の多い一般病棟を7:1にするだけで、多くの病院が四苦八苦している現状で、療養病棟にまで手が回せないのは自明の理。へき地や医療過疎地では、やむなく療養病床を介護施設へと切り替える例も出てきています。介護施設であれば、療養病床よりもさらに少ない人員で運営できますから、最低限のケアを継続するための苦肉の策というわけですね。介護療養型老人保健施設にしてしまえば、40床以下である限り夜勤看護師は必要ありません。自宅待機の看護師が1人いればOKです。しかし、運営が楽になる代わりに、深夜に万が一のことがあっても病院と同じレベルの対応は望めません。しわ寄せが行くのは、やはり患者の安全。充分な医療を提供するためにも、看護師の確保は急務なのです。
病院側も、こうした事態は充分に把握していますので、かつては一般病棟に比べお給料の面で若干不利な状況に置かれていた療養病棟勤務の看護師も、最近ではかなり待遇が改善されています。また、療養病棟は、容体が安定した方が多いので、ある程度余裕を持って仕事に望めますし、患者のケアが主体となるので看護師が活躍する機会も沢山。高待遇が望める今こそ、転職のチャンスかも知れません。
病棟で働く看護師が知るべき4つの要点
- 病棟看護師の需要は診療科によって様々。療養病棟では、20:1や25:1の配置基準も!
- 全国で5万5,000人の看護師が不足!診療科目を選ばなければ病棟看護師への転職は容易です!
- 医療過疎地では、療養病床で働く看護師が不足し、介護施設へと切り替えるケースも…
- 介護型療養病床は2017年度末に廃止!希望診療科の将来性も見据えた転職計画を!
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