看護師充足率ワースト3位の千葉だからこそ求人も豊富!?

  • 千葉県内の病床をすべて合計すると45,659床になり、ここから千葉県で必要な病棟看護師の人数を概算することが可能です。仮に配置基準7:1を満たすなら常に6,523人が勤務している必要があります。ただ、看護師不足が顕著で、人口あたりの看護師数が全国の都道府県中45位に沈んでいる千葉県ですから、全病院が7:1を満たすという仮定は楽観的過ぎるかもしれません。そこで、ここでは10:1の基準に則して、常に4,566人の看護師が勤務している状況を想定することにしましょう。その場合、4,566人が勤務している状態を維持するためには最低でも15,000人~20,000人の看護師が必要になります。一般病棟に勤務している看護師だけでこの人数ですから、外来担当やオペナース、さらに訪問看護師や老人ホーム勤務を加えれば相当量の需要があると考えて間違いありません。
    実際、千葉県全体では43,515人ほどの看護師さんが働いており、それでも全く足りていない状態なのです。今後も、看護師需要が増える事はあっても、決して減少する事はないでしょう。
    ちなみに、千葉県内にある病院数は合計248院。人口10万あたりの病院数は全国44位と低調ですが、比較的規模の大きい病院が多く、病棟勤務志望の方にとってはメリットの多いエリアといえそうです。なお、診療所数は3,681院となっており、これも人口10万人あたりでは全国44位。数自体はけっして少なくないのですが、なにしろ615万人近くの人口を擁する県ですから、充足率という観点でみるとどうしても低い評価になりがちです。
  • 東京
  • こうした、医療従事者や医療機関自体の不足という事態がもたらす問題として、ここで特筆しておきたいのは、銚子市立病院の運営休止事件でしょう。
    事の発端は、外科および内科の担当医がそれぞれ1人だけになってしまい、救急対応を停止せざるを得なくなったこと。救急対応の休止による患者減少で経営は赤字化し、さらに人員不足に端を発する診療報酬の引き下げもあり、資金不足でどうにもならない状況に…。
    結局、解決策も見当たらないまま銚子市立総合病院は休止となりました。行政側もこうした事態を放置していたわけではなく、病院存続を公約として銚子市長に当選した岡野利明氏の下、再建計画に着手。しかし失敗に終わり、怒った市民たちからリコール請求され、失職に追い込まれるなど問題は泥沼化していきました。
    その後、別の市長のもとで病院再開への努力は続き、どうにか医療法人財団銚子市立病院再生機構の管理下で、診療再開まで漕ぎ着けたとか。2008年の休止から2年後、2010年の5月になってのことでした。
    他にも、内科医の不足から救急患者の受け入れ制限に追いこまれた国保旭中央病院の例や、耐震性確保のために建替が決まった際に用地選定をめぐって市議会が真っ二つに割れた国保松戸市立病院など、千葉県で問題化した事例は数多く存在します。
    しかし、耐震補強の必要性が発端となった松戸市の例を除けば、基本的には医師不足から来る機能不全や、看護師不足による診療報酬引き下げが原因です。千葉県の医療問題を打開するには、まず人員確保が絶対条件なのです。
    そう、千葉県では医療従事者の需要が引く手あまたという状況になっており、これから転職をするなら好条件を引き出せる余地が十二分にあるわけです!この苦境を逆に利用して、理想的な求人案件を探し出しましょう。

千葉の好条件看護師求人データ集

千葉の看護師求人事情~医療系人員充足率は全国45位…

  • basic data
  • 病院数
    248ヶ所
    診療所数
    3,681ヶ所
    高齢者人口
    1,355,508人
    後期高齢者人口
    590,428人

    ※2013年1月時点のデータです

千葉県は人口10万人あたりの病院数が3.99院となっており、これは全国の都道府県で44位という数値。千葉県が深刻な病院不足に悩まされているという事実がよく分かります。千葉県は人口10万人あたりの医師数が170.27人、看護師数が714.44人で、いずれも全都道府県で45位。実は、千葉県というのは医療事情が全国でもワーストに近い都道府県なのです。
ちなみに看護師人数のワースト5を確認してみると、最下位から順に埼玉県、神奈川県、千葉県、東京都、茨城県となり、実は首都圏というのは看護師不足が深刻な地域なのです。医師や病院数も概ね似たような状況で、これは人口があまりに多く、人口あたりに必要な医療機関、医療従事者を確保できずにいることが原因。とはいえ、看護師サイドから見れば“看護師不足の地域では転職活動しやすい”というのも事実で、こと看護師求人に絞って考えれば、むしろ絶好のチャンスと捉えることも可能です。

  • 千葉県内では廃院・病棟閉鎖が続出!?

    現在、千葉県内では医師確保の問題や経営状況の悪化により、廃院したり病棟を閉鎖する病院が数多く出現しています。
    2009年には、浦安市川市民病院が財政健全化の必要から民営化されましたし、2010年には市原市の南総病院が廃院、松戸市の大川病院、千葉市の大賀病院がいずれも診療所に変わりました。さらに、2011年には東金市の両総病院が廃院となり老人ホームへ変わり、千葉県立東金病院が外科の外来を休止しました。民間病院だけでなく、一定の財源が確保されている公立病院ですら、毎年のようにパタパタと廃院になったり、規模を縮小させたりしているわけです。
    これらの多くは医師不足や看護師不足により、医療スタッフの数に応じて算定される診療報酬が確保できず経営難に陥ったか、人手不足で診療自体の継続が困難になったというもの。いずれにせよ、まずは充分な人材確保が急務となっていることは疑いの余地がありません。

  • 千葉県内では廃院・病棟閉鎖が続出!?
  • すべての2次医療圏で病床不足に悩む千葉県

実は、千葉県では全ての保健医療圏で病床が不足しているのをご存じでしょうか?千葉県の2次医療圏は9つに分かれているのですが、ただの1つも基準病床数をクリアしているエリアがないのです。以下に基準病床数と既存病床数をまとめてみましたので、そちらをご覧ください。

保健医療圏名構成市町村名基準病床数既存病床数過不足
千葉保健医療圏千葉市1市のみで構成7,794床7,125床-669床
東葛南部保健医療圏市川市、浦安市、鎌ケ谷市、船橋市、八千代市、習志野市で構成11,133床10,660床-473床
東葛北部保健医療圏野田市、柏市、我孫子市、松戸市、流山市で構成9,600床9,071床-529床
印旛保健医療圏成田市、印西市、富里市、八街市、四街道市、佐倉市などで構成5,827床5,586床-241床
香取海匝保健医療圏香取市、銚子市、旭市、匝瑳市などで構成3,369床3,077床-292床
山武長生夷隅保健医療圏東金市、山武市、茂原市、勝浦市などで構成4,017床3,809床-208床
安房保健医療圏館山市、鴨川市、南房総市などで構成2,039床2,023床-16床
君津保健医療圏木更津市、君津市、富津市、袖ケ浦市などで構成2,508床2,268床-240床
市原保健医療圏市原市1市のみで構成2,195床2,040床-155床
統計48,482床45,659床-2,823床

以上のように千葉県は全域で病床が足りていません。しかし、増床するには入院設備の拡充だけでなく、看護師配置基準を満たせるだけの看護師の確保が必須となってきます。となれば、千葉県の医療事情を改善するためにも看護師の求人増加が不可欠。今、千葉県は転職希望者にとって有利な条件が揃っているのです。

求人探しの4原則~千葉県の看護師転職

  • 10万人あたりの病院数が3.99院と全国ワースト5位の千葉県!総合病院志望者には不利!?
  • 医師・看護師充足率も全国ワースト4位…でも裏を返せば需要が高く引っ張りだこ!
  • 千葉県は全2次医療圏で病床不足!増床には看護師確保が必須なので転職は超有利!
  • 人手不足で廃院&病棟閉鎖が多発する千葉…この事態を救えるのはあなただけ!

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