看護師求人の最新情報~栃木県のオススメ転職法
- 県内にある一般病床の合計は14,679床となっています。看護師配置基準7:1を全病院が満たすと仮定するなら、栃木県内では常時2,097名の看護師が病棟勤務をしていることになります。となれば、シフトを回して人数を維持していくことを考えると、最低でも6,200人くらいの病棟看護師が雇用されているはず。ここに病棟以外の働き方をしている看護師を加えれば、相当の需要があるのは言うまでもありません。看護師は離職率も高いですから、多くの病院で頻繁に人の入れ替わりがあります。転職活動をすれば、充分な数の転職先候補を見つけることができるでしょう。
特に宇都宮市は1市で2次医療圏を構成するほどの規模であり、その1市だけで県内の医療圏最大の既存病床数を誇っています。大病院志向の方は宇都宮界隈を中心に探せば、かなりの候補が見つかるのではないでしょうか?宇都宮に次いで、県南、県北の医療圏が人口も多くオススメです。逆に少し苦しくなりそうなのは、真岡市を除いてすべて郡部となる県東医療圏と、日光市と鹿沼市から成る県西医療圏。いっそ宇都宮まで通勤するつもりで転職活動を試みたほうが確実かもしれません。
栃木県の看護師求人データBEST10
栃木県の看護師求人展望~人材不足から病院統合も…!
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- 病院数
- 92ヶ所
- 診療所数
- 1,421ヶ所
- 高齢者人口
- 458,081人
- 後期高齢者人口
- 225,951人
※2013年5月時点のデータです
2013年、栃木県にあった社団法人下都賀医師会付属下都賀郡市医師会病院、栃木県厚生農業協同組合下都賀総合病院、医療法人陽気会とちの木病院の3病院が統合され、とちぎメディカルセンターという大病院が設立されました。統合された3病院はいずれも地域中核病院として大きな役割を負っていたのですが、医師の不足によって診療科の休止が生じるなどの問題が起こり始めたのを契機に、人材を含めた医療資源を少しでも効率的に活用しようと、統合案が打ち出され、実現に至ったというわけです。
ただ、合併後も当面は現行3病院の診療体制を継続することになっており、どこまで統合の成果が出るかは不透明。一応、最終的には第一病院、第二病院の2院を展開する新体制移行という計画になっていますが、今のところは成否を判断できる状況ではありません。
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本当に足りている…?基準病床数の不思議
栃木県は、一般病床数が14,679床となっており、人口100人あたりの病床に換算すると0.73床。これは47都道府県中37位の数字で、全国平均0.8床を割り込んでいます。また、人口10万人あたりの医療従事者数を確認してみると、医師数は215.94人で全国32位、看護師数は970.95人で36位。全般的に順位は低く、栃木県の医療がそれほど充実してはいないことを示しています。
しかし、そのわりに栃木県の2次保健医療圏ごとの既存病床、基準病床を見てみると、まるで病床が充足しているかのような数値が並んでおり、栃木県の基準病床算定そのものに問題があるのではないかと思ってしまうほどです。
栃木県の2次保健医療圏別の基準病床&既存病床数
基準病床 | 既存病床 | 過不足 | |
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県北保健医療圏 | 1,770床 | 2,695床 | +925床 |
県西保健医療圏 | 682床 | 1,471床 | +789床 |
宇都宮保健医療圏 | 3,480床 | 795床 | +314床 |
県東保健医療圏 | 481床 | 795床 | +314床 |
県南保健医療圏 | 3,732床 | 4,642床 | +910床 |
両毛保健医療圏 | 1,995床 | 2,207床 | +212床 |
この表だけを見れば基準病床を大幅に超える病床を確保できていることになるのですが、前述のとおり人口あたりの病床数は全国47都道府県でも下位の37位。東京都のように圧倒的な人口がいるなら仕方ないかもしれませんが、栃木の人口は200万人足らずと突出して多いわけではありません。関東地方の都道府県は人口が大きいと判断しがちですが、栃木県は全都道府県中20位に過ぎないのです。正直なところ、基準病床の設定基準に問題があると思わざるを得ません。
また、仮に“本当に現状で病床が足りている”とすれば余計に問題です。病床が足りているのに医師、看護師が少なく、病院を統合せざるを得ない状況だとすれば、壊滅的な人材不足であるということです。これは推測が含まれますが、実際には人材不足が先にあって、そのせいで基準病床を増やし増床に持っていく、ということが出来ずにいると考えたほうが納得がいくような気もします。要するに、病床も医師も、そして看護師もすべてが足りていないという可能性が高いのではないでしょうか。
しかし、そうだとすれば転職組には大きなチャンスです。看護師配置基準というものがある以上、増床計画を打ち出すためには充分な人材確保が必要。これから病床不足を解消する方向に向かうなら、必ず多数の看護師求人が出るはずです。問題が解消しない今のうちなら、どの病院もノドから手が出るほど人材が欲しいはず。好条件を引き出すにはもってこいの状況といえます。
栃木県の求人ポイント~看護師転職の原則
- 15,000床ちかくの病床数がある栃木県では、常に1万人を大きく超える看護師が必要!
- 看護師、医師などの不足が深刻で、中核病院3つが統合されるほど人材需要が大きい!
- 人材不足が響いて基準病床を増加させることすらできずにいる状態!まさに看護師転職の売り手市場!
- 人口が大きく既存病床が多い宇都宮市周辺は大病院志向の看護師さんに有利なエリア!