看護師求人は大分市&別府市に一極集中…!

  • 大分県内の医療機関数をチェックしてみると、病床数20以上の病院が134院、そして病床数19以下の診療所が971院となっています。この数値を人口10万人あたりの医療機関数に計算しなおすと、病院数が11.20院で全国47都道府県中6位、診療所数が81.12院で、同じく20位という結果に。病床数に勝る病院が6位であることを考えれば、かなり医療機関数の充実した都道府県といえそうです。
    大分県内にある病院の病床数合計は20,447床なので、すべての病院が看護師配置基準7:1を満たすためには、2921名の看護師が病棟に必要。この状態を維持しようと思えば、少なくとも1万5,000名ほどの看護師を病棟担当として雇い入れる必要が出てくるでしょう。病棟だけでもこれだけの需要があるのですから、大分県の看護師求人事情はかなり転職有利に傾いていると考えて良さそうです。
    ただし、医療機関数、看護師求人数ともに大分市、別府市に集中しているので、この2市域界隈の方と、それ以外の地域にお住まいの方では見つかる求人情報の数が大きく変わってきます。どうしても早急に転職先を見つけたいというのであれば、大分市、別府市近辺に転居しての就職をしたほうが賢明かもしれません。
  • 大分のキャラクターイメージ

大分の看護師求人TOP10

大分県は医療従事者が偏在傾向!看護師求人への影響は?

  • basic data
  • 病院数
    134ヶ所
    診療所数
    971ヶ所
    高齢者人口
    321,064
    後期高齢者人口
    174,932

    ※2013年6月時点のデータです

全国的に医師不足が慢性化しており、地域医療を担ってきた大規模病院でさえも、特定診療科を休止しなければならない状況に陥ることも増えてきました。最近では、大学病院や地域最大規模の公立病院が新規患者の受け入れを取りやめることも、それほど珍しいニュースではありません。やはり、ここ大分県でも、2012年4月1日に医師不足による新規患者の受け入れ中止が発生しました。大分県を代表する医療機関、大分大学医学部付属病院でのことです。原因となったのは、乳腺外科、呼吸器外科の医師が属している総合外科学第2講座の医師10名のうち、一度に7名が離職したこと。川原克信教授が定年退職するにも関わらず後任教授の人事決定が遅れ、他の医師が運営の不手際に不満を募らせたことが発端だそうです。ただ、もともと大分大学病院では超過勤務手当が支払われていないなどの問題があったそうで、多くの医師が退職の機会を窺っていたという部分もあるのかもしれません。
新規患者の受け入れ停止から2ヶ月後の6月1日に呼吸器外科、4ヶ月後の8月1日に乳腺外科がそれぞれ診療再開に漕ぎ着けましたが、地域の患者さんは非常に不便な思いをしたのではないでしょうか。こういった高度医療に対応している特定機能病院は、近くにいくつも存在するわけではありません。こういった事態に陥らないよう、医師不足解消に向けて取り組んで頂きたいものです。
ただ、こうした医師不足による診療休止が発生するのは、産婦人科医、小児科医、麻酔科医の不足による場合が多く、大分大学病院のように外科医の大量離職によって引き起こされる例はあまり聞きません。一般に不足しにくいと思われている診療科の医師が不足し、しかも新規患者の受け入れ停止にまで追い込まれたという事実は、大分県のあらゆる医療機関受診者にとって、不安の種になっているのではないでしょうか。

  • 大分県の医師偏在問題は深刻…!

    全国的に叫ばれている医師偏在ですが、大分県でもまた深刻な状況になっています。実は、大分県内の医師のほぼ半分に相当する49.8%が、大分市と別府市に集中している状態。面積比でいえば1割あるかどうかという地域が県の人材資源を半分保有しているわけですから、他の地域が人材確保に四苦八苦していることは想像に難くありません。看護師数については地域ごとの人数データが出ていませんが、一般に看護師充足率は医師の充足率に比例します。やはり看護師もまた、大分市と別府市に集中していると考えるのが自然でしょう。
    ここでは、全国的に医師が不足していることの多い小児科医を例にとって、大分県の医師偏在問題を見ていきたいと思います。各医療圏の常勤小児科医数をまとめたデータをご覧ください。ただ、ここ数年の小児科医数データが見つからなかったため、2003年時点のデータとなっており、医療圏の区分けも再編後の6医療圏ではなく、10に分割された旧医療圏となっています。

  • 大分県の医師偏在問題

2次保健医療ごとの小児科医数

保健医療圏 小児科医の人数
大分保健医療圏64名
別杵速見保健医療圏29名
臼津保健医療圏4名
佐伯保健医療圏8名
大野保健医療圏4名
竹田直入保健医療圏0名
新田玖珠保健医療圏7名
中津下毛保健医療圏12名
宇佐高田保健医療圏4名
東国東保健医療圏1名

以上をご覧になれば一目瞭然ですが、大分市を含む圏域と、別府市を含む別杵速見圏域に人材が集中しています。他は中津下毛圏域に12名の小児科医がいるのを除けば、全体的に不足しており、竹田直入圏域に至っては0名という惨状…。大分県がどれほど医師偏在の顕著な都道府県であるかを知るには充分すぎるデータといえるでしょう。どこに住んでいても同水準の医療が受けられる“医療のユビキタス化”を実現するためには、一層の努力が必要です。
ちなみに転職を考えている看護師さんの場合、あえて人材不足の地域を狙ってみるのも選択肢の1つ。あまりに人手が足りない医療機関は、なんとか人材を確保しようと躍起になっている場合があり、待遇面での交渉が有利になる可能性もあるからです。いくらでも代わりがいる都市部では転職者のほうが足下を見られがちですが、人材不足の地域では雇う側が譲歩してくれることも珍しくないのです。とにかく早く転職したい場合は医療機関が多い大分市、別府市界隈を狙うほうが確実ですが、多少苦労しても高給を勝ち取りたいのであれば、郊外も選択肢に入れてみてくださいね。

看護師求人の重要ポイント?大分編

  • 大分県の人口10万人あたり病院数は11.20院!なんと全国47都道府県中6位♪
  • 県内にある病院の病床数合計は20,447床!導き出される病棟看護師需要は1万5,000人規模!
  • 大分県は医療機関、医療従事者の偏在が深刻で、大分市と別府市に集中!
  • ですが、人材不足が顕著な分、驚くような好条件求人が郊外に出ている可能性も…!?

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