看護師需要は病棟だけで2万件!?求人事情に優れた長崎♪
- 人口10万人あたりの医療機関数を確認してみると、病院数が9.39院で47都道府県中8位、さらに診療所数が99,44院で4位となっています。実は、長崎県は医療機関の充実度でいえば全国トップクラス!特に診療所に関してはトップの和歌山県(10万人あたり106.09院)と比較しても僅差で、もちろん九州一の数を誇ります。病院だけでなく診療所も候補に入れれば、長崎県での転職は非常に容易になることでしょう。
もちろん「絶対に病院が良い」という方もご安心ください。長崎県の病院にある全病院の病床数27,550床に達し、仮に全病院が7:1看護を目指すなら3,936名の病棟看護師が常に勤務に入っている必要があるほど。その状態を維持するためには、病棟だけで2万人以上の看護師を雇用する必要があり、病院での人材需要も充分。
どちらかといえば、長崎、佐世保といった中心都市のほうが求人を見つけやすいのは確かですが、郊外にお住まいであっても、タイミング次第で希望条件を満たす案件を見つけることができるのではないでしょうか。
長崎の看護師求人TOP10
医療へき地の離島診療所でも看護師求人が出ているかも!?
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- 病院数
- 134ヶ所
- 診療所数
- 1,419ヶ所
- 高齢者人口
- 373,309
- 後期高齢者人口
- 205,524
※2013年6月時点のデータです
長崎県は病院数、診療所数ともに全国平均を上回っているのですが、その一方で、医療機関がない無医地区の多い都道府県でもあります。なんだか矛盾しているように感じるかもしれませんが、そんなことはありません。長崎県というのは全国一、離島が多い都道府県。勘違いしている方も多いですが、全体が離島のようになっている沖縄県や、奄美諸島を擁する鹿児島県ではなく、長崎県こそがもっとも離島の多い県なのです。長崎にある離島の数は小さいものも合わせると971…!そのうち人が住んでいる有人島は73になります。ちなみに離島の数に、長崎県自体が入り組んだリアス海岸であることが相まって、海岸線の長さは4,137kmに達し、北方領土を除いた場合は北海道を抜いて全国1位になるんだとか。いくら県内に医療機関が多くあるとはいえ、人口の少ない離島に医療機関が建てられるはずもなく、長崎県には今でも無医地区および“無医地区に準じる地区”が13ヶ所も残っているのです。
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長崎県の無医地区における現況
それでは、長崎県の無医地区について、現況を詳しく紹介させて頂きたいと思います。
長崎県の無医地区調査データ※(無)は無医地区、(準)は無医地区に準じる地区
地区名 | 人口 | 最寄り医療機関への所要時間 |
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寺島(準)保健医療圏 | 19人 | 32分(バス、船の乗り継ぎ) |
黒島(無)保健医療圏 | 78人 | 25分(バス、船の乗り継ぎ) |
内山(無)保健医療圏 | 92人 | 20分(バス) |
昼ヶ浦(無)保健医療圏 | 117人 | 20分(バス) |
阿連(準)保健医療圏 | 320人 | 60分(自家用車) |
西津屋(準)保健医療圏 | 45人 | 50分(徒歩) |
女連(準)保健医療圏 | 142人 | 30分(徒歩) |
三島(無)保健医療圏 | 462人 | 30分(船と徒歩) |
六島(準)保健医療圏 | 30人 | 28分(船と徒歩) |
江袋(準)保健医療圏 | 87人 | 13分(バスと徒歩) |
赤波江(準)保健医療圏 | 16人 | 28分(バスと徒歩) |
大水(準)保健医療圏 | 59人 | 50分(バスと徒歩) |
飯ノ瀬戸・青木・焼崎(準)保健医療圏 | 123人 | 50分(バス) |
これだけ多くの地域で、容易に医療機関を受診できない状態が続いている長崎県。一刻も早い、へき地医療の充実化が待たれるところです。もし、離島の医療に興味をお持ちの看護師さんがいらっしゃれば、長崎の医療を救うためにも、是非、へき地医療診療所への勤務を検討して頂けたら幸いです。ところで、表の中には無医地区、無医地区に準じる地区の2種類が登場しましたので、ここで2つの定義についてご説明いたします。
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無医地区
次のうち、Aを満たした上でB,C,Dいずれかを満たす地域が無医地区となります。
A. 半径4km以内に50人以上を擁する医療機関がない
B. 医療機関に向かう定期運行の交通機関がない
C. 医療機関への定期交通が1日3往復以下
D. 医療機関への定期交通が4往復以上だが、所要時間が60分を超過
無医地区に準ずる地区
次のA?Dのいずれかを満たす地域を指します。
A. 半径4km以内の人口が50人未満で、容易に医療機関を受診できない
B. 半径4km以内に医療機関はあるものの、診療日数が少なく、診療時間も短い
C. 医療機関までの定期交通が1日4往復以上で、かつ所要時間は60分未満だが、運行時間帯が朝夕などに集中しており、随意に利用できない
D. 半径4km以内に医療機関はあるものの、眼科、耳鼻咽喉科など専門的な診療科目がない
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長崎の離島医療&へき地医療対策
もちろん、県内の医療関係者がこうした状況を放置していたわけではありません。それどころか、1968年という非常に早い段階で、対馬、五島、壱岐といった大型の島を持つ市町村が“長崎県離島医療圏組合”を創設し、9つの病院を設立、運営してきました。2009年にはさらに、精神医療センター、島原病院の2病院が加わって“長崎県病院企業団”となり、離島医療やへき地医療の充実化に取り組んでいます。
また、県としても2004年に“長崎県離島・へき地医療支援センター”を設立、離島公設診療所に医師の派遣を行うなど、いわゆるドクタープール(ドクターバンク)が開始されました。離島やへき地の医療機関で対応できない患者を中核病院に搬送するためのドクターヘリも運用されています。しかし、それでもなお、すべての医療へき地には手が回っていないのです。こればかりは全国一の離島を持つ長崎県の宿命ともいえる部分ですが、今後のさらなる改善に期待したいところですね。
長崎県の看護師求人ポイントまとめ
- 人口10万人あたりの病院数は9.39院!47都道府県の中で8位に相当します♪
- さらに診療所数が10万人あたり99,44院!なんと全国の都道府県で4位♪
- 医療機関が豊富な長崎県は求人の多い転職有利な土地!特に長崎、佐世保が狙い目♪
- 一方、長崎は日本一離島が多く、医療へき地が点在…無医地区が13ヶ所も…!?