看護師1万人以上の需要アリ!?~さいたま市の求人事情

さいたま市の全病床数を合計すると7,224床。さいたま市1市で構成されている、さいたま保健医療圏(2次保健医療圏)の基準病床数は6,500床ですから、病床数そのものは充足している計算になります。病床数の充足度と、医師や看護師の充足度は比例する傾向にありますので、医療従事者もそれなりに足りているものと予測されます。ただ、足りているとはいっても看護師の数は全国的に不足気味。転職活動を行えば、看護師を採用したい病院が多数見つかることでしょう。
ちなみに、一般病院数自体も40院と、埼玉県下でも圧倒的に多い部類。やはり、県内で双璧を成していた浦和市と大宮市を吸収したさいたま市は、都内23区と比較しても遜色ないほど医療機関が充実しています。
これらの病院で必要とされる看護師の数を、仮に7:1の配置基準ベースで算定すると…エリア内総病床数が7,224床ですから、常時2,408人の需要があることになります。実際には、休日もあればシフト外の時間もありますから、病棟勤務の看護師だけでもその3倍以上は必要になるはず。さらに、病床数からは割り出しにくい手術室勤務や外来担当、そして老人ホームや訪問看護師などの人数が加わるはずなので軽く1万人以上は需要があると思われます。これほどの需要があるさいたま市なら、看護師求人を探すことも難しくはないでしょう。

さいたま市の超好条件看護師求人リスト

看護師求人探しは要熟考!?~さいたま市には破綻病院も

  • basic data
  • 病院数
    40ヶ所
    診療所数
    865ヶ所
    高齢者人口
    249,315人
    後期高齢者人口
    108,186人

    ※2013年3月時点のデータです

さいたま市の医療問題として記憶に新しいのは、2010年1月5日に突如として病棟の一部閉鎖を通告し、そのまま倒産に至った岩槻脳神経外科病院の話題でしょう。最初の時点では病棟の一時閉鎖が通告されただけだったのですが、話は瞬く間に大きくなってしまいました。
この時、岩槻病院が、さいたま市やさいたま市医師会に、病棟を一時閉鎖すると通達したのは、閉鎖予定日である1月5日の前日。院内では張り紙、放送といった告知行為を特段行っておらず、一部の患者さんから「無責任だ」という抗議の声が上がりました。
中には前日になって、受付で「閉鎖になる可能性がある」とだけ告げられ、特に紹介状などを書いてもらえなかったという方もいらっしゃったそうです。確かに患者さんからすれば不安な状況なのは間違いなく、居ても立ってもいられなくなってしまうのは理解できますね。 これを受けて、埼玉県は救急病院指定の解除検討に入り、結果としてこの問題が大きくクローズアップされることになりました。
結局、1月20日までは外来診療を継続し、その間に患者の転院などを進めていくことに決定。窮地を脱したかに見えましたが、病院の実情は深刻なものでした。職員の給与は2009年11月から未払いとなっており、病院の経営状態は破綻寸前にまで落ち込んでいたのです。病院は黒字経営を謳っていたそうなのですが、負債総額は30億円にも上ったのだとか。
岩槻脳神経外科病院を運営する医療法人双樹会は1997年の設立でしたが、2000年に病院を新設しようと資金を借り入れたあたりから経営状態が悪化していたのです。結果として、病院運営の継続は不可能という結論に至り、病棟の一時閉鎖どころか自己破産申請を視野に入れて事後処理へと入ることが決まりました。
看護師さんが転職活動をする上では、わりと歴史の浅い医療法人で、ここ10年以内に病院新設や改装など大規模な投資を行っている場合は、少々注意して調べてみるという考え方もありかもしれませんね。財政面に不安がある病院では、給与未払いなどの問題に直面してしまうリスクも考えられますから。
ちなみに、これは余談ですが、病院理事長とさいたま市保健所が病院の継続について協議を重ねている最中にも、製薬会社は職員を派遣して、岩槻脳神経外科病院に卸していた薬を回収していたのだとか。流石は製薬会社と言うべきか…このしたたかさは、病院経営層にも是非見習ってて欲しいですね(笑)。

  • さいたま市は小児救急にも難アリ!?

    市内にある救急指定病院、さいたま市立病院の救急外来には、年間6,000人もの小児救急患者が搬送されてきます。この人数はどんどん増加しているのですが、一方で本当に救急入院することになる患者は5人に1人しかいないそうです。ありていに言えば“救急搬送する必要のない患者がかなりの割合にのぼる”ということになります。
    さいたま市立病院は2次医療機関だというのに、1次医療機関が診療するべき患者があまりにも多く受診しているため、診察前トリアージや診療行為自体がスムーズに行えなくなってしまっているのだとか。しかし、電話してくる方は、こと我が子の命がかかっていると思っていますので、病院側で1次医療機関の受診を勧めると、高確率でクレーム対応をする羽目になるそうです。
    患者側からすれば、1次とか2次とか言われても良く分かりませんから「なぜ病院なのに病人を診てくれないのか」という不満に繋がってしまうわけです。この電話対応1件につき3分前後を取られてしまい、さらに本来業務に回す時間が減っていくという悪循環…。これが現在のさいたま市における小児救急の現状です。
    この情報を見る限り、さいたま市の小児科は激務になる傾向がありそうですね。
    しかし、人手不足は明白なので、何としても小児科で働きたいという意志のある看護師さんは就業機会を得るチャンスかもしれません。

  • さいたま市は小児救急にも難アリ!?

さいたま市の看護師求人の4大原則!

  • 基準病床数を凌ぐ7,224床を有するさいたま市。人手不足も極端でなく労働環境は◎
  • 3年前にはさいたま市内の精神科病院が突然倒産…だからこそ転職先選びは慎重に!
  • 小児救急がパンク寸前!?看護師も不足気味で、小児科志望の方は高待遇求人を得るチャンス!
  • さいたま市は高齢者人口が25万人も!高齢者外来や老人ホームの看護師需要も万全!?

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