看護師需要は1,400人以上!?~越谷市の求人事情
越谷市内にある病床数20以上の一般病院は13院となっており、市の規模から考えるとかなり医療施設が豊富なエリアとなっています。ただ、この中には順天堂大学医学部付属順天堂越谷病院、獨協医科大学越谷病院といった大学病院も含まれており、すべてが活発に中途採用を行っているとは限りません。大学病院は系列学校からの新卒採用をメインにしていますし、越谷市内には存在しませんが公立病院も中途採用枠が非常に限られていると言われています。中途採用を狙って求人を探すなら、民間のほうが採用される可能性が高いでしょう。
ところで、越谷市内の病院にある病床数を合計すると3,231床となり、埼玉県下の1市町村としては、かなり多目な病床数となっています。配置基準7:1を満たすと仮定すれば、必要な看護師の数は常時462人。実際には、1人の看護師が24時間働くわけではありませんから、その3倍程度が病棟勤務の看護師として必要になります。そこに診療所勤務や手術室勤務、老人保健施設勤務の看護師を足し合わせれば、相当数の需要があることは想像に難くありません。つまり、越谷市は、看護師求人を考える上でかなり有利な地域と考えて間違ということです。
看護師求人データベース越谷編
越谷市の医療問題~看護師求人事情レポート
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- 病院数
- 13ヶ所
- 診療所数
- 160ヶ所
- 高齢者人口
- 66,179人
- 後期高齢者人口
- 24,389人
※2013年3月時点のデータです
越谷市の病院事情として特筆するべきものといえば、まずは獨協医科大学越谷病院の存在が挙げられるでしょう。この病院は、越谷市が属している県東部保健医療圏の救命救急センターとして重要な役割を担っているのはもちろんのこと、埼玉県で唯一、血管内治療のすべてに対応できる医療機関としても知られています。そのため、年間に搬送されてくる患者の5人に1人が血管内治療が必要となる疾患なんだとか。多発外傷や消化器疾患、脳血管疾患などの幅広い救急患者が搬送されてくる、埼玉県の救急医療を支える要ともいうべき病院なのです。
そのため、埼玉県としても獨協医科大学越谷病院の血管内治療機器を拡充していきたい意向で、救急搬送が困難になるケースを減らし、年間500人前後の患者搬送増加に対応できるように整備していくようです。
越谷市という街そのものは、浦和や大宮を擁するさいたま市、商業都市として大きな規模を持つ所沢市などに比べて存在感が薄いと思われがちですが、医療の世界においては埼玉県でも特に重要なエリアの1つとなっているわけです。
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越谷市が属す東部保健医療圏は医師数に不安も…
埼玉県は医師偏在という問題を抱えており、川越比企保険医療圏や西部保健医療圏が充分な医師数を確保しているのに比較して、東部保健医療圏はそれほど充分な人材を確保できていないません。
川越比企保険医療圏が人口10万人あたり129.8人、西部保健医療圏が同じく106.2人を確保できているのに比べ、東部保健医療圏は71.9人に留まっています。10万人あたり43.3人の秩父や、同41.4人の南西部と比較すれば優秀な数値とはいえ、楽観できるほどの状況ではありません。
看護師の充足率については3次医療圏(埼玉県全域)レベルでの統計しか出ていませんが、やはり不足傾向にあります。近年は高齢者人口の比率が拡大しているのに加え、医療技術が進歩して高度化していること、手厚い看護を是とする社会的ニーズが出たことで7:1の配置基準が良しとされていることなどで、看護師需要が高まっているのです。
しかし、需要が拡大しているにも関わらず供給が追いついておらず、日本全国で看護師の不足が顕著になってきています。 特に人口の多い埼玉県は、看護師が明らかに不足しており、人口10万人に対して699.4人の看護師しか確保できていません。これは全国47都道府県で46位、要するにワースト2位という壊滅的数値です。
県全体でこの状況ということは、その中でも人材確保が進んでいない東部保健医療圏の越谷市では、特に人手が足りないことを意味します。
ただ、ちょっと不謹慎な言い方かもしれませんが、これから転職しようという看護師さんにとっては逆に有り難い話ともいえます。需要拡大に供給が追いつかないのであれば、各病院は喉から手が出るほど看護師が欲しいはず。好条件で転職を果たす絶好のチャンスといえるでしょう。
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越谷市は小児科志望の看護師に有利!?
埼玉県は日本一の子育て県を目指して、子育て支援の充実した市町村を“地域子育て支援タウン”として認定する制度を設けています。
認定要件は3つあり、1つは子育て支援の総合窓口を設置すること、2つめは支援センターや子育てサロンといった拠点を中学校の校区あたり1つ以上用意していること、そして3つめは市町村子育て支援ネットワークを準備していること。越谷市はこれらの要件をすべて満たしており、2011年6月に“地域子育て支援タウン”の認定を受けました。
実際、越谷市は人口減少が顕在化している日本国内にあっては珍しく人口が増えており、2010年の国勢調査では326,423人にまで増加。これは、子育て支援への注力が認められ、ニューファミリーの取り込みに成功している結果と考えて間違いないでしょう。この状況から察するに、小児科志望の看護師さんにとって他より有利なエリアといえそうです。
復習編~越谷市の看護師求人事情4大ポイント
- 県下随一の先進医療施設、獨協医科大病院を擁する越谷市。キャリア志向の看護師さんに打ってつけ!
- 全国ワースト2位の看護師不足に悩む埼玉県でも特に不足が顕著な越谷市。求人は完全に売り手市場!
- 地域子育て支援タウンの認定を受けている越谷市なら、小児科志望の看護師も大歓迎!
- 越谷市内には13の病院と160の診療所数が存在!都内にも比肩する充足度で転職先も豊富です!