診療所充足率が全国No.1の和歌山県~求人も豊富!?

  • 和歌山県内にある病床数20以上の病院は82院となっており、人口10万人あたりの病院充足率も8.18院となっています。これは47都道府県中14位の数字で、統計上はかなり病院が充足しているという印象を受ける方が多いでしょう。しかし、県庁所在地の和歌山市を含む和歌山医療圏に49院が集中しており、それ以外の地域では決して充足しているとはいえないのが現状です。
    ただし、診療所は1,063ヶ所で、人口10万人あたり106.09院と、全国47都道府県で堂々の1位!ですから、郊外にお住まいの看護師さんであっても、診療所勤務の求人であれば比較的容易に見つかるのではないでしょうか。
    ちなみに、和歌山県内にある病院の病床数を合計すると14,414床になります。厚労省が推奨する看護師配置基準7:1をすべての病院が満たすためには、常時2,059名の病棟看護師が仕事に入っている必要があります。もちろん24時間ずっとこの人数を維持するわけですから、雇用する病棟看護師は10,000人規模になるでしょう。ここにオペ室、診療所勤務、介護保険施設勤務の看護師を加えれば、人材需要は相当の規模になります。以上から、和歌山県の看護師さんが条件に合致した転職先を見つけることは決して難しくないでしょう。
  • 和歌山

和歌山の高給看護師求人データ集

和歌山県の医師偏在問題を分析~看護師求人との関連は?

  • basic data
  • 病院数
    82ヶ所
    診療所数
    1,063ヶ所
    高齢者人口
    268,871人
    後期高齢者人口
    135,287人

    ※2013年6月時点のデータです

和歌山県は、県庁所在地である和歌山市を含む和歌山医療圏に人口の40%以上が集中している県です。9市20町1村の30自治体がありながら、和歌山市、海南市、紀美野町の3自治体で構成される和歌山医療圏だけに半数近くの人口が集まっているというのは、あまり好ましい状況ではありません。この傾向は何も和歌山だけに限った話ではありませんが、こういった人口の偏りが医療機関や医師の偏在を招くことは確かです。事実、県内にある病院のうち49病院が和歌山医療圏に集まっており、南部には医療へき地となっている地域も散見されます。
たしかに、和歌山県の場合、県の領域が南北に長く、しかも80%以上を山林が占めているので、北西部に位置し近畿の他県にもアクセスしやすい和歌山市への人口集中は致し方ありません。ですが、そのために山間部に住んでいる方々が適切な医療を受けられないとすれば、自治体として是正の方向へ持っていくべきでしょう。
この医師偏在問題の現状を正しく認識するために、和歌山県の2次医療圏ごとの人口あたりの医師数をまとめてみましたので、ご覧頂ければと思います。

和歌山県の2次医療圏別医師数(人口10万人あたり)

医師数全国平均との乖離
和歌山保健医療圏349.4人+136.5人
那賀保健医療圏153.5人-59.4人
橋本保健医療圏193.2人-19.7人
有田保健医療圏153.3人-59.6人
御坊保健医療圏219.5人+6.6人
田辺保健医療圏205.1人-7.8人
新宮保健医療圏202.5人-10.4人
和歌山県平均257.0人+44.1人

以上のデータから分かるのは、和歌山医療圏だけが医師数で突出している反面、他の地域は概ね日本の全国平均を下回っているということ。和歌山県の平均だけを見ると全国平均を上回っていて何も問題がないように見えますが、実際には県庁所在地である和歌山市の周辺に過剰に医師が集まっているだけで、県全体としては医師不足に陥っているのです。
看護師については医療圏ごとの人数データが出ていませんが、医師数と比例するのが一般的。看護師についても和歌山市周辺で充足している一方、郊外では不足しているとみるべきでしょう。ただ、不足しているということは需要が高いということですから、これから転職をしようという看護師さんにとっては悪いデータではありません。あえて和歌山市を外し“今すぐに看護師がほしい”という地域の病院を選ぶことで好条件での転職を実現できる可能性もあります。

  • 和歌山は病床数が足りているのに人材が足りない!?

    次に各医療圏の病床数について見ていきたいと思います。精神病床、結核病床、感染症病床については3次医療圏となる都道府県単位で基準が定められているため割愛し、医療圏ごとに基準病床数が決められている一般病床と療養病床の数をまとめました。

各医療圏ごとの病床数データ

基準病床数既存病床数過不足
和歌山保健医療圏4,958床5,902床+944床
那賀保健医療圏 527床885床+358床
橋本保健医療圏734床938床+204床
有田保健医療圏501床720床+219床
御坊保健医療圏601床808床+207床
田辺保健医療圏1,192床1,585床+393床
新宮保健医療圏754床994床+240床

以上から分かるのは、和歌山県のすべての医療圏が基準病床を上回る病床を確保しているということです。基準病床というのは国の計画に合わせて都道府県が策定している数字なので、これを満たしているから必ずしも足りているというわけではありませんが、一応は必要数を満たしていると判断して良いでしょう。 となると、病床数は足りているのに和歌山医療圏を除く6つの医療圏では人材が不足しているということになります。病床数が多いのに看護師が少ないという状態では7:1はおろか10:1の配置基準すら満たすことは難しいでしょう。これでは病院の診療報酬が下がり、経営が不安定化することにも繋がってしまいます。万が一にも病院の経営が傾いてしまえば、郊外の医療事情は悪化の一途をたどることに…。そう、和歌山の地域医療を救うためにも、郊外の医療圏で働く看護師が一定数は必要になるのです。
もし、和歌山県の地域医療を支えたいという熱意ある看護師さんがいらっしゃれば、是非とも和歌山県南部に転職することを検討してみてください。人材不足の病院は喉から手が出るほど看護師を欲しています。交渉力の高い転職エージェントを利用するなどすれば、驚くほど高い給与を提示してもらえる可能性もあるのではないでしょうか。

看護師求人の4原則~和歌山編

  • 県内82の病院中、49院が和歌山医療圏に集中!和歌山市近辺の看護師さんは超有利!
  • 和歌山市周辺に人材が集中している和歌山県!郊外の医療圏は人材不足が深刻…
  • 人材が足りない病院は看護師配置基準を満たすために1人でも多くの人材が必要!
  • あえて郊外の病院に転職することで、大幅な給与アップを実現できる可能性あり!

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