病棟看護師だけで2万人規模!?静岡は転職売り手市場

  • 首都圏と名古屋を擁する愛知県に挟まれているせいか、あまり他県の方はご存じないようですが、実は静岡県は日本の都道府県全体で10位の人口を持つ規模の大きな県です。実際、静岡市と浜松市という2つの政令指定都市を有しており、県の市場規模を考えてもかなりの水準。実際、病床数20以上の病院数155院、19以下の診療所数2,704院という数値は両者とも多い部類。ただ、人口がそれ以上に多いため、人口10万人あたりの医療機関数は少なく、どこの病院も人手不足にあえいでいることが予想されます。転職志望者にとっては、かなり転職先の病院を見つけやすい都道府県と言えるのではないでしょうか。
    現在、静岡県内にある病院の病床数を合計すると41,249床となっており、看護師配置基準7:1を満たすためには5,893人の看護師が必要。もちろん、常に5,893人がシフトに入っていなければなりません。そのためには病棟看護師だけでも2万人を超える規模の雇用が必要ですし、実際にはオペ室、外来など病棟以外の看護師も雇わなければいけません。さらに、病院以外にも無床診療所、老人介護施設、訪問看護師など看護師の働き口は多彩です。これらをトータルで考えれば、静岡県における看護師需要は相当数に上るでしょう。静岡市、浜松市といった政令指定都市にお住まいの方はもちろん、郡部にお住まいであっても転職先は必ず見つかると思いますよ。
  • 静岡

静岡県の特選看護師求人データ

小児科では人材不足が深刻~看護師需要は高まるばかり!?

  • basic data
  • 病院数
    155ヶ所
    診療所数
    2,704ヶ所
    高齢者人口
    909,645人
    後期高齢者人口
    449,598人

    ※2013年5月時点のデータです

小児科医の不足が全国的に叫ばれていますが、ここ静岡県では2009年4月、小児科医不足に関して特に深刻な問題が発生したことがあります。新生児、小児のハイリスク症例に対応している静岡市内の医療機関、静岡県立こども病院における新生児集中治療室(NICU)受け入れ制限問題です。やや大きな市民病院といった規模の病院であればいざしらず、静岡こども病院は243床の規模をもつ拠点病院であり、前年12月には“総合周産期母子医療センター”に指定された医療機関でした。突然の受け入れ休止となれば県中部の周産期医療に大きな影響を及ぼすことは免れません。しかし、このような大規模基幹病院が、なぜ突然のNICU休止に追い込まれたのでしょうか?
理由は3月時点で新生児未熟児科には常勤医5名、非常勤医2名の合計7名が在籍していたにもかかわらず、科長の医師が別の病院へ異動することになり、それをきっかけに常勤医の1人が派遣元となっていた大学へ戻り、他3名の医師も退職を決めたというのです。要するに、突然7名中5名の医師が静岡こども病院を辞めてしまったということになります。確かに、これでは今までどおりに患者を受け入れられるはずがありません。 しかし、普通はいくらなんでも7名いた医師がいきなり2名になることはないですから、何か特別な事情があると考えるのが普通でしょう。…どうやら、これには病院内の内紛が大きく影響したようなのです。院長が新生児未熟児科の科長を異動させたことに不満を感じた医師4名が「科長を辞めさせるなら自分も辞める」と離職の意向を示した結果、このように5名の医師が同時に去って行くことになったということですね。院長はじめ病院運営サイドとNICUの医師サイドに不和があったことが、県中部の周産期医療を大きく揺らがせる事態を招いてしまったわけです。
それまでNICU12床を運用し、県中部で生まれた年間150人ほどの“重度疾患を持つ新生児”や“体重1,000グラム前後しかない未熟児”を救ってきた静岡県立こども病院が新規受け入れを制限したことで、こういった未熟児が生まれた場合は県西部の聖隷浜松病院、東部の順手異動大学医学部付属静岡病院へと搬送せざるを得なくなりました。これらはどちらも、県中部から救急車で1時間以上かかる場所にあります。静岡県中部で周産期医療の“最後の砦”として機能してきた静岡こども病院が受け入れ制限を行うまでに至ってしまったことは非常に大きな問題と言わなければなりません。 2013年現在はNICU12床、GCU(新生児治療回復室)18床を運用できる状態まで戻ってきている静岡県立こども病院ですが、2度と同じような状況に陥らないよう願うばかりです。

  • 人材不足は転職のチャンス!?

    一般的にどこの都道府県でも小児科医、産婦人科医が不足している昨今ですが、一般に看護師の充足率は医師の充足率に比例すると言われています。ですから、小児科や産科の病棟では看護師不足も大きな問題になっているのです。もちろん、この事実そのものは憂慮するべきですが、これから転職をしようという看護師さんにとっては決して悪いとばかりも言えません。ものの値段は需要と供給のバランスで決まりますから、需要に対して供給が追いついていない場合、価格は大きく上昇します。これが看護師であれば、給与条件が上がりやすくなるわけですね。転職をきっかけに給与をアップさせたいと考えているのならば、むしろ人材不足が顕著な産婦人科、小児科がオススメといえるのです!
    どちらかといえば、助産師資格が求められやすい産科よりも、小児科のほうが看護師の需要は高いかもしれませんが、意欲のある方は転職を前に助産師資格を目指すというのも1つの選択肢でしょう。

  • 人材不足は転職のチャンス!?

看護師求人ポイントまとめ~静岡編

  • 静岡県内の病院にある病床合計は41,249床♪看護師配置7:1には5,893人が必要!
  • 5,893人の病棟看護師を常にキープするために、2万人以上の看護師雇用が生まれる!
  • 静岡県立こども病院のNICU受け入れ制限問題など、小児科では人材不足が顕著…
  • 人材が足りない場合、雇用が活発化するので、小児科志望の転職者にはむしろ有利♪

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