看護師求人事情~岐阜市と他エリアで転職難易度に差が…

  • 岐阜県内に存在する医療機関は、病床数20以上の病院が91院、19以下の診療所が1,558院となっています。このうち病院にある病床をすべて合計すると21,086床。診療報酬を考えれば多くの病院が看護師配置基準7:1を満たしたいはずなので、3,012名ほどの病棟看護師が常に勤務に入っているのが理想です。その状態を365日24時間、休みなく維持していくためには1万2,000~1万5,000名ほどの病棟看護師を雇用しておく必要があるでしょう。そこに外来担当、手術室勤務、ICU担当といった人員を加えれば、病院だけで2万人以上の人材需要が見込めます。
    実際には、小さな診療所、訪問看護ステーション、老人保健施設といった場所でも看護師の需要がありますから、それらを加味すれば転職先候補は相当数にのぼります。医師や医療機関の偏在が見られる県なので、やや岐阜市周辺が有利なのは否めませんが、少し条件を抑えれば他のエリアでも転職先を見つけることは難しくないでしょう。人材不足&医療機関が乏しいエリアの場合、求人数が少ない代わりに交渉次第で条件を引き上げられる可能性もあります。
  • 岐阜

岐阜県の特選看護師求人データ

看護師求人は増加傾向~人材不足の医療圏が多数!

  • basic data
  • 病院数
    91ヶ所
    診療所数
    1,558ヶ所
    高齢者人口
    508,324人
    後期高齢者人口
    254,252人

    ※2013年5月時点のデータです

看護師を含め、医療に従事する人間にとって一番避けたいものといえば医療過誤ではないでしょうか。こちらでは2011年に岐阜県内で発生した医療ミスについてご紹介したいと思います。もちろん、読んで気分の明るくなる話題ではありませんが、こうした事実を踏まえて勤務に生かすことは全ての医療従事者にとって必要なことではないでしょうか。問題が起きたのは岐阜市内にある公益社団法人岐阜病院。当時、統合失調症で入院していた女性が肺炎に罹患し、2011年の1月に入って病状が大きく悪化していたそうです。胸水が溜まっていることから、病院は利尿剤を点滴して水を抜く処置を実施。患者が高齢だったことから点滴液と利尿剤を混ぜ、濃度を薄めながら少しずつ点滴していく方針でした。
しかし、看護師が指示を確認しておらず、薄めないままの利尿剤を点滴したことで、患者の血圧が低下。結局、その2時間ほど後に死亡しました。それからすぐに他の看護師がカルテの指示と実際の処置が食い違っていることに気づき、病院側はすぐに遺族に状況を説明し、謝罪したそうです。遺族は早急な説明と謝罪を受けたことで一応は納得しているそうですし、点滴と死亡にどの程度の因果関係があったかハッキリしない部分もあるそうですが、やはり指示と異なる処置を行った時点で“医療過誤”という扱いは免れないでしょう。自身がこういった事例の当事者になってしまわないよう、気を引き締めて日々の仕事に向き合いたいものですね。

  • 岐阜県の医師偏在問題を考える

    現在、多くの都道府県で問題化している医療従事者の偏在問題ですが、やはり岐阜県でもこういった問題が顕在化しています。もともと面積が広い県ほど医師偏在が起こりやすいといわれており、平均より広い面積が広い岐阜県は偏在が起こりやすい土地。さらに飛騨山脈(北アルプス)があることで、医療へき地になりやすい山間部を抱えていますから、なおさらです。それでは、岐阜県の医療圏ごとに人口10万人あたりの医師数を比較したデータをご覧頂きましょう。

2次保険医療圏ごとの勤務医数データ

保健医療圏医師数
岐阜保健医療圏243.9名
西濃保健医療圏150.1名
中濃保健医療圏138.3名
東濃保健医療圏169.2名
飛騨保健医療圏169.5名
岐阜県全体189.0名
全国平均219.0名

そもそも岐阜県事態、全国平均に比較して現役の勤務医が少なく、順位でいうと全都道府県中38位という数値です。ですが医療圏ごとの内訳を見てみると、岐阜市を中心とした岐阜医療圏だけは全国平均を大きく上回り、人口10万人あたり243.9人という結果に。対して、それ以外の地域は全国平均を大きく割り込んでおり、中濃医療圏に至っては138.3という見る影もない数値になっています。このように、ただでさえ足りない医師数を岐阜医療圏が大きく引き上げているにも関わらず、全体としてまったく医師が足りないという状態なのです。看護師数については医療圏ごとの精緻なデータが出ていませんか、一般に医師数と看護師数は比例すると言われており、岐阜県では看護師不足が顕著だということも容易に推測できます。
ただ、これは今から転職しようという看護師さんにとってはプラスの材料でもあるのです。慢性的な看護師不足が続いているならば、県内では多くの病院が追加の看護師を欲しているはず。転職活動をすれば四方八方から引っ張りだこになる可能性もあるでしょう。交渉力に定評のあるコンサルタント会社を間に入れれば、給与の大幅アップを勝ち取ることだって出来るかもしれません。このような人材不足のエリアは、転職志望者にとってまさに売り手市場なのです。

看護師求人の4大ポイント~岐阜

  • 岐阜県の病院にある病床数合計は21,086床!7:1看護には3,012名の病棟看護師が必要!
  • 県内3,012名の看護体制を維持するためには、1万5,000人程度の看護師需要が発生♪
  • 岐阜市周辺に人材が偏っているので、求人数なら岐阜医療圏が圧倒的有利!
  • ただし、人材不足の地域では看護師の必要性が高いので好条件で転職できる可能性も!?

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