島根は看護師転職に有利!?人口あたりの診療数全国2位!
- 島根県内にある病床数20以上の病院は27院、病床数19以下の診療所は746院となっています。総数で見るとあまり芳しい数値ではなく、病院数は全国47都道府県で46位、診療所数は42位です。しかし、島根県では全国で鳥取に次いで人口の少ない県ですから、実は人口10万人あたりに換算すると決して医療機関の少ない県ではありません。人口10万あたりの病院数は6.42院で全国21位、診療所数に至っては104.05院で全国2位という好成績なのです。ですから小規模クリニックを含めれば、かなり求人を見つけやすい地域といえるでしょう。とはいえ島根の場合、ほとんどの医療機関が松江市、出雲市を中心とした県東部に集中してしまっており、他の地域では医療機関不足に陥っているのが現状。決して医療事情に恵まれているとは言えません。
しかし、そうはいっても看護師求人を探す上で不利な土地柄ではないと思います。もともと人口も小さいですから看護師の人数だって少ないはず。それにも関わらず人口あたりの診療所数が全国2位なわけですから、診療所を含めて探せばかなりの求人を見つけることができるでしょう。求人の見つけやすさで考えれば松江市、出雲市が有利なのは間違いありませんが、看護師不足に悩んでいる中西部なら「何としても看護師が必要!」と思わぬ好条件を提示してくれる可能性だってあるでしょう。諦めず探せば、きっと希望条件を叶えてくれる転職先があるはずです。
島根県の特選看護師求人データ
中西部では看護師不足が慢性化~好条件求人のチャンス!?
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- 病院数
- 46ヶ所
- 診療所数
- 746ヶ所
- 高齢者人口
- 208,150人
- 後期高齢者人口
- 122,026人
※2013年5月時点のデータです
全国的に問題化している小児科医の不足ですが、ここ島根県でも慢性的な小児科医不足が深刻化しています。島根県江津市にある済生会江津総合病院では、2013年4月、病院でたった1人の常勤小児科医が退職してしまいました。これによって常勤がゼロとなり、江津総合病院の小児夜間救急は休止を余儀なくされたのでした。小児科医が不在では新生児に万が一のことがあっても充分な対処ができませんから、こうした問題は産科にも影響を及ぼします。今のところは分娩を継続していますが、非常勤の小児科医を充分に確保できない状態になれば、産科の分娩制限を行うことになるかもしれません。
今のところ、鳥取大学や島根大学から派遣される非常勤医師の力で小児科の一般診療、産科の分娩診療を続けていますが、非常勤医の派遣が止まってしまえば、どうなるか分かりません。市内でたった1つの病児保育室がなくなったこともあり、市民に与える影響は計り知れないでしょう。
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島根県の2次医療圏データ
島根県は東西に長く、その距離はおよそ230キロ。県の中心都市であり、県庁所在地にもなっている松江市が東部に寄っているためか、中西部はあまり発展していません。さらに隠岐の島をはじめとする離島が存在していることも手伝って、県内各エリアをつなぐ交通の便に関してまったく恵まれていないのです。電車などの公共交通機関はもちろん、車移動でも松江市から西端の自治体である津和野町まで4時間かかる状況です。
県の資料では救急搬送体制について“いわゆるたらい回しは起こっていない”なんて書いてありますが、むしろ“交通の便が悪すぎてたらい回すことも難しい”と表現したほうが実情に近いくらいです。他の医療圏に患者を搬送して難を逃れることも出来ませんから、この状態が続く限り、基本的に地域医療は自己完結させなければなりません。だというのに、医療機関も人的資源も、松江市や出雲市といった東部ばかりに一極集中しているというのだから驚きです。それでは、そんな島根県の各保健医療圏について見て頂きましょう。
鳥取県の2次保健医療圏の人口10万人あたり医師数
保健医療圏 | 病院数 | 医師数 |
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松江保健医療圏 | 20 | 247.1名 |
雲南保健医療圏 | 20 | 137.6名 |
出雲保健医療圏 | 5 | 247.1名 |
大田保健医療圏 | 5 | 184.5名 |
浜田保健医療圏 | 10 | 198.5名 |
益田保健医療圏 | 6 | 221.1名 |
隠岐保健医療圏 | 20 | 163.8名 |
鳥取県の平均 | 263.1名 | |
日本全国平均 | 217.5名 |
以上のように、島根県全体では日本全国の医師数平均を上回っていますが、松江市と出雲市を除けば、ほとんどが平均を割り込んでいます。大半の地域ではまったく医師が充足していないことが一目瞭然。これについては医療機関に関しても同じ傾向が見受けられます。要するに、島根県は全国でも特に医師、医療機関の偏在が顕在化している土地なのです。基本的に看護師の充足率は医師充足率と比例しますから、中西部では看護師もまた、慢性的に不足していると推測されます。
ただ、裏を返せば看護師不足が発生しているということは“看護師の需要が高い”という意味。これから転職を考えている方にとっては、むしろチャンスといえるかもしれません。供給が足りていない今なら、普通より良い給与条件で雇用してくれる病院が見つかりやすいはずです。求人の数自体は少ないかもしれませんが、敢えて看護師不足の土地を狙うのも1つの方策だと思いますよ。
看護師求人4つのポイント~鳥取ver.
- 島根県は病院数47院と、鳥取に次いで全国で2番目に少ない…
- しかし、人口が小さいため看護師の数も少なく、求人の奪い合いは起こりにくい♪
- 人口あたりの診療所数は全国2位!クリニックを含めれば相当数の求人が見つかる♪
- 看護師不足の県中西部では病院数が少ないものの、需要は高いので好条件転職も可能!?