看護師求人は有利!?高知は人口あたりの病院数が全国一!
- 高知県に存在する医療機関は、病床数20以上の病院が124院、病床数19以下の診療所が576院となっています。ちなみに人口10万人あたりの医療機関数で見ると、病院数が16.23院で全国47都道府県中1位!そのわりに診療所数が75。39院の26位に留まっており、やや意外な結果といえますが、病床数に勝る病院の数が全国1位という時点で、医療機関の充足度は全国有数でしょう。
ただ、高知県は医療機関、医師の偏在が非常に深刻で、これら医療機関の多くは高知市とその周辺に一極集中しています。高知全域の医療機関数が充足しているわけではありませんので注意してください。
以上から、高知県内での求人探しはそれほど難しくありません。とにかく少しでも早く求人を見つけたいということであれば、医療機関が密集している高知市界隈を狙えば、すぐに見つかるはず。逆に好条件での転職を目論んでいるのであれば、看護師が不足している郊外を狙ったほうが賢明。いずれにしても、希望する条件、立地の病院を見つけることは充分に可能な地域といえます。
高知の看護師求人TOP10
高知県の医療従事者偏在?看護師求人の狙い目は郊外!?
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- 病院数
- 124ヶ所
- 診療所数
- 576ヶ所
- 高齢者人口
- 220,063
- 後期高齢者人口
- 122,160
※2013年6月時点のデータです
多くの都道府県で問題になっている医師偏在ですが、ここ高知県は特に深刻な状況に見舞われています。高知県は県域が東西に広く、面積も広大。しかも人口の4割が高知市に一極集中しており、郊外の開発があまり進んでいません。森林面積割合が全国の都道府県でもっとも多く可住地面積割合が全国で最下位。その結果無医地区の数は10年前の時点で52ヶ所を数えるまでになっていました。この状態では、医療機関、医療従事者といった医療資源が高知市に集中してしまうのも無理はありません。例えば全国的に不足の著しい周産期医療を扱う産婦人科医の偏在が非常に深刻。まずは、2次保健医療圏ごとの産婦人科医師数をご覧頂きましょう。
高知県2次医療圏ごとの産婦人科医師数
保険医療圏 | 中心都市 | 産婦人科医数 |
---|---|---|
中央保健医療圏 | 高知市・土佐市など | 49名 |
安芸保健医療圏 | 室戸市・安芸市など | 2名 |
髙幡保健医療圏 | 須崎市など | 2名 |
幡多保健医療圏 | 宿毛市・四万十市など | 8名 |
以上から分かるように、県庁所在地の高知市を含む中央医療圏だけに産婦人科医が一極集中しています。中央医療圏で働く49名の産婦人科医のうち29名が高知市内の医療機関に勤めていることから、実質的に高知市とその周辺だけに集中しているということになるでしょう。
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偏在問題は産婦人科医だけの話ではない!
全国的に不足していると言われているのは産婦人科医や麻酔科医ですが、高知県の場合、それ以外の専門医についても人材の偏在が深刻になっています。次に産婦人科以外の専門医に関して、各医療圏の専門医数をご覧頂くことにしましょう。
高知県の専門医偏在データ
保険医療圏 | 小児 | 麻酔 | 耳鼻 | 眼 | 循環 |
---|---|---|---|---|---|
中央保健医療圏 | 81 | 50 | 47 | 78 | 41 |
安芸保健医療圏 | 5 | 2 | 2 | 5 | 1 |
髙幡保健医療圏 | 4 | 2 | 1 | 3 | 2 |
幡多保健医療圏 | 11 | 4 | 6 | 7 | 7 |
高知市内 | 48 | 37 | 24 | 46 | 33 |
以上のように、あらゆる専門医が高知市に集中しているのです。中央医療圏への一極集中もさることながら、参考に掲載した高知市内の専門医数を見れば、実質的に高知市だけに人材が集まっていることが良く分かります。特に麻酔科医、循環器科医に至っては、中央医療圏で働く医師の大半が高知市に勤めている状態。早急に郊外の人的資源を確保することが必要といえます。
しかし、こうした医師偏在の問題は、解消するどころか悪化の一途をたどっているのです。その原因は2005年から始まった新研修医制度。かつては医局が研修医を派遣するシステムになっていましたが、今は研修医自身が自由に研修先を選べるようになっています。そのため、どうしても待遇が良く、様々な症例に触れることのできる都市部に行く割合が多くなるのです。この新しい研修制度に移行してから、高知県の医師増減はマイナスへと転じました。例を挙げると、2010年から2012年の2年間で、4.9%減少しています。
かつて諸悪の根源のように言われたこともある医局支配ですが、実際には悪いことばかりでもなかったのです。これから地方の医師不足を解消していくためには、都道府県が医師を雇ってプールしていくシステムを整備するなどの抜本的な対応が不可欠といえるでしょう。
ここでは専門医を中心とした医師数データを軸に開設しましたが、一般的に看護師の充足率は医師数に比例します。となれば、高知県では看護師もまた、高知市に集中している可能性大。郊外の病院は極端な看護師不足にあえいでいることが予想されます。しかし、これから転職しようと考えている看護師さんにとって、これは決して悪い状況ではありません。人材不足の地域では、普通より良い条件を提示してでも看護師を確保しなければならない医療機関が存在している可能性が高いからです。普通では考えられないような好条件での転職を目指すのであれば、あえて人材不足の地域を狙ってみるのも良いでしょう。
求人探しのPOINTまとめ?高知の看護師編
- 人口10万人あたりの病院数は16.23院!なんと全47都道府県で第1位♪
- そのわりに診療所数は26位と平均を下回っているので、病院勤務の転職が有利です♪
- 医療機関、医療従事者とも高知市に一極集中!郊外は深刻な医療過疎…
- それゆえに郊外では看護師不足が深刻!需要が高いので、好条件転職の一大チャンス♪